X.精神神経疾患の分野

 不眠症、抑鬱状態、自律神経失調症など精神神経疾患に漢方を適用できることがある。

1.自律神経失調症の漢方治療

 自律神経症の患者は、全身倦怠、めまい、立ちくらみ、頭痛、頭重、動悸などの不定愁訴がみられ、漢方治療の適応となることが多い、実証の場合は、柴胡加竜骨牡蛎湯、女神散、虚実間の場合は、加味逍遙散、抑肝散加陳皮半夏、虚証の場合は、甘麦大棗湯、桂枝加竜骨牡蛎湯、柴胡桂枝乾姜湯などよく用いられる。

2.不定愁訴に対するサフランの併用効果

サフランは鎮静、活血の効果があり、血の道症、ヒステリーなどの婦人病に用いられる。当院では不定愁訴患者26例に対し漢方方剤にサフランを併用し、69.2%の「改善以上」の結果を得た。とくに冷え、疲労倦怠、不眠などの症状がよく改善した。すでに日本東洋医学会で発表済みである。