「長庚記念醫院中醫部」を訪問(1999年5月)

 「長庚記念醫院」は20数年前、台湾で有名な「台塑グループ」が作った財団病院である。その後、拡大発展して全国に数ヶ所の分院とメディカルセンタ-を持ち、「長庚大学」、「長庚醫学院」(西洋医師養成医大)も創設し、1996年には「長庚記念醫院中醫部」を設立した。「長庚記念醫院中醫部」は、漢方外来を中心に急速に発展し、1か月の外来患者数は延べ25,000人に達している。 さらに、1998年には「長庚大学中醫学部」(台湾で2番目の中医師養成医大)を設立した。

 「長庚記念醫院中醫部」の部長は、中医師の林宣信博士であり、その下に40数名の中医師を擁し、大部分が博士号または修士号を持つ中西医師である。この病院の中医師の研修内容も整備され、3年間の漢方医学研修とさらに3年以上の西洋医学研修が含まれている。

 外来診療科目は(1)中医内科系(中医内科、中医婦人科、中医小児科)、(2)針灸科、(3)傷科、(4)喘息特別外来、(5)関節炎中西合診などとなっている。 入院治療面では、糖尿病、慢性閉塞性肺疾患、強直性脊椎炎などの難病について漢方治療の効果を上げている。

 一方、この病院は頻繁に中国大陸の中医薬行政部門や中医薬学会と学術交流し、また、大陸の著名な中医学者を招いて学術討論会も行っている。この成果により、台湾の行政から表彰されている。この財団の近い将来の目標は、「長庚記念醫院中醫部」を「長庚中醫薬学院」に昇格させて、その中に1,500ベットの漢方医学センターと中医学部、中医研究所、中薬研究所を含めることにしている。 (漢方研究1999年8月号)