「台北医学大学附属病院伝統医学科」を訪問(2004年5月)

 台湾では、1995年、西洋医療と漢方医療の両方に国民皆保険制度が導入された。その後、漢方医療の需要が急速に高まった。2003年には、台湾衛生署の認可で全国各大学病院に伝統医学科が増設された。台北医学大学附属病院伝統医学科は、最近のコンピュータシステムを導入し、漢方医学の四診(望・聞・問・切)と弁証論治を重視し診療に当たってしいる。

 伝統医学科の科長は載承杰助教授で、西洋医師養成医大卒業後、カナダ留学を経て博士号を取得した産婦人科専門医で、中医師国家試験にも合格した中医師でもある。
台湾では、近年、西洋医学と漢方医学の両者を修得した40歳前後の中西医師が活躍している。

 台湾では漢方エキス製剤(300数漢方)だけ保険扱いのため、漢方外来では全員に漢方エキス剤を処方している。処方は、単一または複数の漢方を合方するか、単一の薬方に単味の生薬エキスを加味している。

 その後、台北医学大学薬学部が主催した、臨床漢方醫薬学研討会に参加した。今回の研討会は、台湾教育部「2003年度提昇大学国際競争力計画」の補助で開催され、台北医学大学学長許重義博士が歓迎のスピーチをされた。今回、日本から5名の先生が招待され、特別講演を行った。私も「気管支炎の漢方治療」と題して、日本漢方における気管支炎の疾患概念と治療方法を紹介した。(漢方研究2004年8月号)